心の中にひびく音「きこえる?」

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  • 所要時間:4分
  • 対象:all歳 6歳
  • 季節:全て

レビュー

はっぱのゆれるおと ほしのひかるおと きみをよぶこえ きこえる?

淡いパステルカラーの切り絵の世界。動物の影、描かれた静寂。
選ばれた言葉は、美しく、こころにすっと染み入るようです。

ガチャガチャと、ボタンを押せば音がなるような絵本もありますが、
電池なんてなくても、絵本の中から音はちゃんと聞こえてくる。
そう、想像力さえあれば。

絵本の世界で遊び、その世界にふれること。
絵本を読むことの意味が、凝縮されたかのような絵本。
こどもたちにこの絵本の音がきこえたなら、読み聞かせをしていてこんなにうれしいことはないと思える一冊です。

 

反応

シンプルに選ばれた言葉は、ただ問いかけるだけ。
絵本の世界に入り込めなければ、それらの音が聞こえてくるはずもない。
ある程度集中力があり、できるだけ静かに聞ける年齢でないと、難しいかもしれません。

今回はあらかじめ「この絵本はお口はチャックね。できるだけ耳を澄まして、静かに聞いてね」とお願いしました。
一枚一枚、意識してゆっくりとページをめくる。子どもたちは音を聞こうと目を凝らし、時には胸に手を当ててしんぞうのおとを確かめたり。
読み終わって、聞こえた?と聞いてみたところ、予想以上にたくさんの子どもが「聞こえた!」と手をあげてくれてちょっと感動。
「頭の中で聞こえたんだよ!」と答える子も。
朝のおはなし会で読んだのですが、静かな朝にぴったりの絵本。
冬の澄んだ空気の中で、次は読んでみたいと思いました。